年上のベテラン部下に貢献してもらう方法

最近の管理職対象のコンプライアンス研修では、年上のベテラン部下との接し方に悩んでいる中間管理職の声をしばしば耳にします。社員の高齢化やポスト不足を反映しての傾向でしょう。この記事では、私がお勧めする職場貢献の誘導策について述べることにします。

管理職が困るのは、自分の考え方や方法に固執して、業務改善にブレーキをかけたり職場の雰囲気を悪化させたりするベテラン部下です。こういうタイプの方は、コンプライアンスや説明責任など今風の行動基準からはずれていることが多いので、大幅に仕事や教育担当を任せるのは困難です。

こうしたベテラン部下との接し方について私は、職場の管理を手助けして欲しいと依頼する、貢献してもらいたい箇所を伝える、他の部下にも敬意と感謝を示すよう誘導する等の組み合わせで、ベテラン部下の承認欲求を満たすことをアドバイスします。劇的な変化は期待できませんが、少なくともブレーキにならないよう気にかけてもらえば、職場の空気も改善方向に向かいます。

こうしたベテラン部下は、コンプライアンス研修に参加してもらうとすぐにわかります。耳をふさぎ心を閉ざす姿勢が伝わってくるからです。おそらく、自分を否定されることに慣れていない方が多いのでしょう。誰でも社会人、職業人として人に言えない弱点や失敗を抱えています。ちからづく変えるのではなく、時間をかけて本人のスピードに任せるのがコツだと思います。

そうした段階を超えれば、後輩の教員担当や厳しい鬼軍曹役を頼むこと可能でしょう。でも、思わぬところでスイッチが入るので、軌道から外れないよう、常時注意を払う必要があります。ほかのメンバーとは違う、最初から協力的でないといった理由で簡単に切り捨てたりせず、適材適所という言葉の通り、本人の力が活かされる働き方を提供することは、管理者の大切な仕事です。

ベテラン部下のご本人にも、虚勢を捨て、ネガティブな言葉は口にせず、上司や同僚・後輩に弱みを見せることを私は勧めます。ごく普通にコミュニケーションして、職場の「安定装置」になれば、後輩からの相談も増えますし、活躍の機会は増えると思います。優秀な後輩を育て、会社の屋台骨を支えることは、大きな業績である、そう考えて欲しいと思います。