男性社員の育休取得の戦略的活用

8月1日付けの東京新聞朝刊に、男性社員の育休取得率100%を宣言した三菱UFJモルガン・スタンレー証券の紹介記事が掲載されていました。

記事によると同社では、①子どもが生まれた社員と上司に育休取得を促すメールを取得するまで担当部署が送り続ける、②育休の取得を職場評価の項目に組み込む、③一人一人の業務に潜む無駄な仕事を洗い出す、④仕事を一人で抱え込まずに複数で行えるようにする、⑤社長をはじめ幹部社員200名強がイクボス宣言をするなどの諸施策によって、育休を取得しやすい環境を積極的に作っているそうです。

そして、生産効率を落とさないで育休を取得するにはどうしたらよいか、本人も職場も一所懸命に考えることによって、スキルやノウハウの共有が進むだけでなく、会議の3割、業務メールの4割、残業時間の2割が減ったと紹介されています。現場の中心的役割を占める男性社員が、短い期間とはいえ職場から離脱する状況が増えることによって、それまで難しかった業務削減が促進された事実は、とても示唆に富んでいるように思います。

また、記事にある「妻がどんなに大変かを知り、子どもへの愛着も増した。妻も困ったときに助けてもらえると理解してくれ、信頼関係が強まった」、「家庭のもろさに気付いた、もっと自分から関わらなければ」との社員の方のコメントも、なんだかホッとします。この社員の方は、家庭と仕事のバランスを考え続け、充実した人生を送ることでしょう。

この記事が教えるように、男性社員の育休取得は、職場や会社にも変革するきっかけを与えますし、ワーク・ライフ・バランスを重視する優秀な人材を引き寄せ、長く働き続けてもらう環境整備としても抜群の効果があります。そもそも仕事がほんとうにできる人材は、自分がいなくてもこまらないよう、標準化したりシステム化したりして会社に貢献するものです。そこに目を付けた三菱UFJモルガン・スタンレー証券の社長は素晴らしいですね。

どちらかの会社で、子どもが生まれた男性社員に義務的に一定期間の育休を取得させる制度を導入しませんか? いままで見えていなかったことが、それによって気付くと思いますし、働き方改革の突破口になると思います。そんな会社があったら喜んでお手伝いします。