プラスチックごみによる海洋汚染の汚染源

9月16日付の毎日新聞では、プラスチックごみによる海洋汚染の汚染源に関するドイツの研究機関の発表(昨年10月)が掲載されていました。研究者や活動海外の一般の方々はまだ知らなかったケースが多いと思いますので、今回取り上げます。

研究チームによれば、河川を経由して世界の海洋に流れ込むプラスチックごみの88~90%の汚染源を、長江、インダス川、黄河、海河、ナイル川、ガンジス川、珠江、アムール川、ニジェール川、メコン川(ごみの多い順)の10河川が占めていると推計できるそうです。いずれも新興国・発展途上国の河川ばかりで、8割はアジアの河川が占めることになります。

この研究が示す通り、プラスチックごみによる海洋汚染の対策は、新興国・発展途上国の廃棄物管理システムを強化することにあります。汚染源とされた河川の多くを持つ中国では、国内の環境対策を理由にプラスチックごみの輸入を昨年末から禁止していますし、他のアジア諸国も同様の措置が予想され、各国内の廃棄物管理システムの整備が期待されます。

ここで先進国企業におけるプラスチック製ストローや包材の使用中止が大きく報道され、それが海洋汚染対策のメインであると誤解されている方も少なくありません。先進国が科学的な根拠で問題を提起をし、新興国・発展途上国が自国のみの負担を嫌って対策に同意しない構図は、気候変動をめぐる国際協調で、さんざんに苦い経験をしてきました。京都議定書では、大半の原因とされた米国と中国が離脱し、国際協調が20年遅れました。

こうした轍を踏まないよう、新興国・発展途上国の理解と協力、先進国の支援をバランスさせて、急速に事態を進展させることが急務だと思われます。